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旅の終わりは花巾着 高尾山

信州から関東に戻る
八王子に一泊したのは高尾山が目的

旅の終わりは、花巾着

この象徴が各地を旅した1年半の結び
大きく開いて伸びやかに放った時間

花は結んで、多くの喜びを包み込む

その形は、愛の形
その色は、愛の色

柔らかで、はかない花の巾着
だからこそ、大切に覚えておきたい

ようやく高尾山に戻ってきた
さすがにこの日は楽をさせてもらう

車山で好きになったリフトに高尾でも乗車
きつい傾斜を楽しむ私

真っ先に向かったのは福徳弁財天
途中で見かけた花の巾着

結びの形

そのあと、ゆっくりと本殿へ
太陽と彫刻を楽しむ

20年
鮮やかに塗られた彩色も時を経てあせる

裏の彫刻は「龍」と「虎」
またいつの日か鮮やかに塗られ次につながる

数年前、ここから始めた長い長い旅
ここで、ひとつの結びとすると決めている

花の巾着
歓びと感謝を感じられるようになった私

これからは今までとは違う人生の旅
別の意味でまたタフにはじめてみたい

台風24号で折れ、倒れた木々
痛々しさを感じながらも、逞しき高尾山

もう活力を取り戻している
見習うべきは、自然なり

信州から出発 諏訪を歩く

5月の連休に軽井沢
9月からは車山高原

5か月を過ごした信州を10月9日に発つ
車山で感じたのは「出発」という言葉

佐久に出て新幹線で大宮に向かうか
茅野から中央線で都心に向かうか

若人の友が車で送ってくれるというので
山の上から下諏訪に出る

久しぶりのラーメンを食した後は下社秋宮へ
友とはここで別れを告げて萬福の中でまどろむ

熱い温泉を出す御手洗の龍
その前のベンチで1時間は過ごしただろうか

「お疲れさま」「いろいろ感じたようですね」と
諏訪の龍が優しく微笑んでいた
空は晴れ、社殿もいつものように明るい

ありがとうございました

下社秋宮から春宮までゆっくり歩く
台風が去って洗い流されたためだろうか

この日は夕刻近くになっても明るい

浮島の払戸の神
清らかな霧ヶ峰の山の気、水の気を感じる

春宮は諏訪湖に流れ込む砥川
水神の力を守る宮

下社主祭神の八坂刀売(やさかとめ)の命
水や船と縁の深い海神族の出という説もある

不要な迷いや邪念を払って旅立ちの準備完了

信州を出る前に、もう一度
万治の石仏へ

空を見上げると青空に女神
手のひらを空に向け、万人を受け入れる

如来さまかもしれないな
そんなことを想って石仏を撮影

石の中に浮き出したレリーフ
頭は大きな石の上に乗っているだけなのか

岡本太郎氏のいうように安らぎを感じる
全体の形、表情

刈り入れも終わり、干したばかりの稲穂の連
秋の実りの阿弥陀如来かな

流れる川も清らかなり

春宮からのんびり歩いて諏訪湖まで
夕焼けに染まりはじめた湖上の雲

二つの力が合体したような印の形
男と女か 天と地か

水鏡も茜に揺らぎはじめた
穏やかな諏訪の湖

ここから遊歩道を上諏訪駅まで
ぐるりと半周近く歩いて諏訪湖を満喫

この日の夜、信州を発ち
八王子で一泊することになる

奥蓼科 横谷渓谷の王滝

台風24号の数日後、息子よりも若い男子
二十歳まじかの若者たちと奥蓼科へ

何度か車山のリフトで頂上に登った仲間
「また頂上に行きましょうよ」という誘い

車に同乗して近くの駐車場まで行く途中
「やっぱり奥蓼科で滝でしょう」とわがままな私

「・・・えっ」
「・・・え~」
「・・・滝ですか」

茅野の里まで下りてまた別の道を登る
みんな結構遠いなと思いながらも車は坂を走る

ようやく奥蓼科温泉郷の看板
東山魁夷の白馬の湖「御射鹿池」

そこから王滝へ山道を抜ける
メルヘン街道から駐車場へ入ると歩いて展望台まで

大滝神社にご挨拶
ところが参道の階段には3本の倒木

慎重に乗り越えると黒曜石の祠
旧石器時代から八ヶ岳周辺には人が暮らした

その象徴として近年つくられた原石の神社

展望台から奥蓼科の横谷渓谷を臨む
山は紅葉の始まり 遠くの里は茅野の街

さらに先には御岳山

旧石器時代、さらに時代が進んで縄文の時代
生活の必需だった上質の黒曜石の産地は近い

家族や仲間を支え
各地の産品と交換された最古の貿易品

蓼科、八ヶ岳の渓谷には豊かな森と水
黒紫に輝く黒曜はこの地を守る

王滝を眺めながら自然の不思議に浸る

若い男子は坂を下る途中からシャツを脱ぎだした
上半身裸のまま滝のそばで時を遊ぶ

マイナスイオンを全身に浴びて自由な姿に

一万年も前から若人は無邪気に帰っていた
その傍らで年を重ねたオジサンは笑う

君たちに未来を感じながら
楽しい時に感謝

男の子たちと冒険に出るのは嬉しい