奥蓼科 横谷渓谷の王滝

台風24号の数日後、息子よりも若い男子
二十歳まじかの若者たちと奥蓼科へ

何度か車山のリフトで頂上に登った仲間
「また頂上に行きましょうよ」という誘い

車に同乗して近くの駐車場まで行く途中
「やっぱり奥蓼科で滝でしょう」とわがままな私

「・・・えっ」
「・・・え~」
「・・・滝ですか」

茅野の里まで下りてまた別の道を登る
みんな結構遠いなと思いながらも車は坂を走る

ようやく奥蓼科温泉郷の看板
東山魁夷の白馬の湖「御射鹿池」

そこから王滝へ山道を抜ける
メルヘン街道から駐車場へ入ると歩いて展望台まで

大滝神社にご挨拶
ところが参道の階段には3本の倒木

慎重に乗り越えると黒曜石の祠
旧石器時代から八ヶ岳周辺には人が暮らした

その象徴として近年つくられた原石の神社

展望台から奥蓼科の横谷渓谷を臨む
山は紅葉の始まり 遠くの里は茅野の街

さらに先には御岳山

旧石器時代、さらに時代が進んで縄文の時代
生活の必需だった上質の黒曜石の産地は近い

家族や仲間を支え
各地の産品と交換された最古の貿易品

蓼科、八ヶ岳の渓谷には豊かな森と水
黒紫に輝く黒曜はこの地を守る

王滝を眺めながら自然の不思議に浸る

若い男子は坂を下る途中からシャツを脱ぎだした
上半身裸のまま滝のそばで時を遊ぶ

マイナスイオンを全身に浴びて自由な姿に

一万年も前から若人は無邪気に帰っていた
その傍らで年を重ねたオジサンは笑う

君たちに未来を感じながら
楽しい時に感謝

男の子たちと冒険に出るのは嬉しい