東の筑波山 原初の表現

ようやく筑波山に行くことができた
いつも気になっていた東国の基盤

阿武隈山系からつづく隆起した大地
マグマだまりが固まって山となった

天気が良ければ埼玉からも東京からも見える
高尾や御嶽からも拝める

つくば駅からバスで筑波山神社
神仏習合の修験の山は聖域

本殿に向かう階段の上に伏せる3匹の犬
あまりのかわいらしさに新郎新婦も並んで撮影
*写真は掲載しません

陽気な一日の始まり

この日は男体山から登りたいと思う
到着するまではケーブルもいいかなと思っていた

「やっぱり山を感じたい」

靴だけはトレッキング用だったので登山道へ
思った以上に足場が悪くて石がごろごろ

セーターを脱ぎ
ワークシャツを脱ぎ
結局、Tシャツ一枚で汗をかきながら頂上を目指す

急な岩場を越えると巨木
二股に分かれた木に圧倒されて寄りかかる

登山者がなぜるものだから表面はつるつる

見上げると凛と力がみなぎる
大地に根を張る木々の力

男体山と女体山の間に水源
両方の峰の気が流れる先は男女川

口を開けた奇岩
ここは祈りの修行場だったのであろう

合掌したような三角の岩
よく見ると二つに分かれた陰陽(男女)の形

さらにこのあたりから森の力は強くなる
木々は男性的なエネルギーを枝に表現

自在に自由に伸びてたくましい
武蔵御嶽山(奥社)の天狗杉にも似ている

強固な岩盤の力を空間に放つ巨木
このあたりの杉は紫峰杉と呼ばれるようだ

男体山と女体山を結ぶ御幸ヶ原に着く
ゆっくり撮影しながら2時間弱の登山

空は開けて爽快だ

ここから15分程度で男体山頂上
お気に入りの岩の上でしばし休んで女体山へ

女体山に向かう道はなだらか
木々も優しく風になびくような枝ぶり

紅葉した大きな葉
母性的な美を感じる

大地から湧き上がるような力ではない
包みこむような強き気だ

女体山で印象的なのは割れて寄り添う岩

ある岩は真ん中で2つに分かれる陰陽の男女
またある岩は寄り添う男女の恋の形

ガマの形をしているのだろうか

有名な奇岩は袖で顔を隠す女の姿
角度を変えると龍(巳)の顔にも見える

筑波山の頂上は877M
女体山からの見晴らしは抜群

男と女
天と地

ぴったりと合わさってひとつの形

男性のエネルギーと女性のエネルギー
その調和がとれて本当の幸せとなる

筑波山の山頂でそんなことを想う
この山は強く、セクシーで、原初的なバランスの山