遠き鞍馬では5月の満月前日に身を清め
新しき太陽を迎えるウエサク祭が行われる
21日。わたしは東京駅からバスで鹿島神宮へ
数年に一度訪れたくなる特別な場所
今回は清らかな太陽と満月に呼ばれたようです
バス停を降りて大鳥居に向かうと伊勢神社
宮司さんのご自宅の手前に輝く太陽と月の神
猿田彦命、月読命、そして天照大御神
今日は最初にご挨拶する特別な日なのだと納得
朱色の楼門を抜けると陰陽のオブジェ
年輪の調和は木々の力とやさしさ
光輝き、草木は静かに杜を包む
凛として穏やかな力を守る
前回参拝した時は仮社殿にお参り
整備も終わりとっても伸びやかな境内に生まれ変わる
間口の広い本殿
印象的な彫り物と色彩
蓮のような、牡丹のような花が開く
東国開拓の最前線となった鹿島・香取
船はここに着き、ここから出発した
海に漕ぎ出す船
利根川を渡る船
大和から派遣された者、土着の武人
覇権争いに疲れ大陸から移り住んだ者たち
最前線に集う男たちを奮い立たせ
時に癒す場所だったのか
命の保証もない男たちの妻子はどこにいたのか
感慨深い古代、さまざまな文化や言葉も交差
大磯、平塚等の拠点にも同じことが言えるのだろう
奥社に向かって歩を進めると圧倒的な森の気
三笠山から湧き出す泉と御手洗の池
ふと呼び止められた参道の熱田社は七夕社
奥社周辺は古来から生き続ける自然万物の力
ひと昔前は参拝者もまばらだったが様変わり
多くの人に触れられる奥社神木も落ち着かない
人は力をもらうばかりで、木に力(感謝)をくれない
大地につながる鹿島の要石は凹
同じく大地につながる香取の要石は凸
ここには大地の女性的な力を感じる
ウエサク満月の日、森に浸り、水に喜び
大地と光に遊ぶ
二十三夜尊(月読社)までぐるりと回り道して
北浦の神宮橋、西一の鳥居をONE・SHOT
浦に向かうと、空は曇り、霧雨が私を洗う
ウエサク満月の清めだったのかもしれません
そんなことを振り返って2時間の帰路
東京駅から出る高速バスの旅も素敵です