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金時山の頂上へ

箱根に居る間に登りたかった山
金時山(猪鼻山)

仙石でいつも眺めていた優しい気を放つ山
気持の良い天気の日に、気持ち良く登りたい

10月9日についに訪れた

仙石では朝日に輝く黄色いハートのリーフ
常緑の中で反射する紅葉が登り時を告げた

さて、のんびり行きますか!

頂上に着くまでの山道
整備されたルートだとはいえかなり厳しい

岩場あり、笹の林あり、狭き道を交差する人
様相はさまざまに移り変わり楽しい

空が大きく開けてきた
そろそろ頂上かなと思ったら、まだまだ

カルデラ火山の地形が一望
冠ヶ岳、大涌谷、仙石原、芦ノ湖

11月中旬まで過ごすと五ヵ月
梅雨時から晩秋までの長期滞在

こんな地形の場所に暮らしたのだな
生活体験の貴重なメモリー

頂上は達成感にあふれた人々の喜びの場だ

箱根の北側を見下ろし、太陽に胸を膨らませ
富士山と雲海を見つめ、金太郎の斧で記念撮影

茶屋でキノコ汁をすすり、岩場ではお弁当をほおばる
大人も子供も大岩に登り、びくびくしながら眼下を見下ろす

そんな光景を楽しむわたし
少し寝そべれるくらいの岩に腰かけてほほ笑む
珍しく自撮りで記念撮影

今回の箱根生活は、もう十分満足かな?
「ありがとう」

帰りのルートは乙女峠方面へ
思っていた以上に難所が多くて予想外

乙女口から素直に帰るか
乙女峠のバス停まで峠越えするか

せっかくなので乙女峠のバス停まで行く
頭を雲の上に出した富士山にご挨拶しながら

箱根に暮らすまでは思ってもいなかったことだが
箱根の日常も自然も、実に穏やかで素敵だ

金太郎も自然万物を愛し、そして愛された

富士宮 浅間大社と白糸の滝

箱根にいる間に訪れたかった富士宮
小田原からJR東海道線で富士
富士からJR身延線で富士宮へ

20年近くもお参りしていない浅間大社
富士山本宮として山頂の奥社を管轄する

山梨の富士吉田の北口浅間大社が厳(おごそか)なら
静岡の富士宮の富士本宮浅間大社は朗(ほがらか)
二社で陰陽(表裏)のバランスをとっているのだろう

江戸時代から富士講で栄えた街
商店街の広がりが当時の活況の面影を残す

太陽の活動が激しかった1週間
富士宮に来たのは9月11日
偶然にもこの日が富士山の閉山日

朱の鳥居は天に伸び
山も大社も静けさを取り戻す

力のある青空
富士の大地は天に伸び
天から新しい力を大地に伝える

太陽(宇宙)と富士山(地球)
どっしりと不動の裾野を広げる

新たなる矢は放たれた

浅間大社からバスで白糸の滝へ向かう
バス停付近にはコスモスと白ユリ

高原の秋は美しい

富士山の古い岩盤と新しい地層の間
湧き水が幾筋にも流れ落ちる白糸の滝

清らかで優しい気持ちになれる清流

滝を見て、音を聞く
しぶきで煙る風景に浸り、時を過ごす

ここはとっても好きな場所だと思う
誰もいない早朝、朝日に揺れる白い滝
優しく輝く七色の光

火の里の水の精と陽光

今度はそんな風景に染まりたいと妄想
薄桃色の花がかわいらしく、ほほ笑んでいた

ますます、好きな富士山へのショートトリップ
またまた、来ますと、帰りのバスに乗る