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日光男体山 登りはひとり 下りはふたり

四年余り続けた地方観光地の生活。
十三か所も巡ることになった。

修善寺を最後にさいたまに帰る時、
日光男体山に登ろうと決めていた。

初めて登ってから30年以上の歳月が過ぎていた。
確かその数年後に二度目の男体山登山。
それ以降、山の頂上に歩を進めたことはない。

何だかいろいろなことがあった。


そして今、ここに生かされている。

以前よりは成長しているのかもしれない。

花粉症から体調を崩した連休。
連休が明けると梅雨入りも早いと聞いていた。

持ち物の準備を整えて早めに出かけることにした。
ウォーキング程度しかしていなかった体は準備不足。
体や天候を見て無理をせずに山を登ろうと考えていた。

幸いにも山の力をいただいて山頂。
体が悲鳴をあげ始めたので途中で下山しようか迷った。

もう少し、もう少し、せっかくだから、もう少し。

一合目で若い猿に見送られ、四合目で子熊のいる熊笹を抜け、
行きかう山の友を励まし、励まされ、山頂の二荒山神社奥宮。

この日最後の登頂者になってしまった。

山の上には九合目で私を追い抜いて行った若い女性。
もう15時をまわっていた(予定より2時間オーバーだ)。

縁のあった二人で食事を済ませて、しばし無心。
帰路の険しい道を思い描いて、即下山。

途中名誉の軽傷を足に負ったが無事に登山口に戻る。
18時になっていた。

娘のような若い女性は安堵し、力が抜けていた?
それでもいろは坂を単車で帰るという。

いつもにはない貴重な経験ができた今回の男体山。
約2時間のJRの帰路は、これまた無心の状態。

限界まで、疲れました。

途中、心和む風景に癒される。
鳥のさえずりは、応援歌(笑)。

岩の中に田心姫を祀る滝尾社は7合目。
ごつごつ岩が5合目あたりから8合目まで続く。
この直登りのゾーンがきついし、険しい箇所が多い。

二荒山神社の中宮社と登山口。
ここで届けを出してお守りをいただく。

今回初めて見かけた明るい金龍さん。
今回初めて気付いたユニークな狛犬さん。

行きは明るく颯爽に。帰りはただただ深い感謝。
次の節目の登山はいつの日でしょうか?

修善寺ライフNOW

古びた赤茶の椅子を高台に置いた。
朝の太陽を見つめてただ座る。

隣にはこじんまりと整備された畑。
白い蝶は寄り添って空を舞う。
小鳥が時折、私に興味を持ってさえずる。

朝日は天城の山から昇る。
夕日は達磨山、金冠山の彼方に眠る。

私の描いたひとつの理想郷がここにある。
三島に近く、駿河湾にも近い修善寺。

谷あいの湧き湯に今は和む。

始まりは空海(弘法大師)
今は禅宗に落ち着く修禅寺。

いくつもの赤い橋が願いをかなえる。
竹林の小径に静かな風が吹く。

温泉街からひと山登ると梅の里。
さらにバスで20分ほどで達磨山の登山口。

金冠山から達磨山。
笹の中の遊歩道。

駿河湾の港は戸田、大瀬。
雲が晴れれば富士山、箱根も一望できる。

海底火山が隆起。
移動をしながら日本本土に接続して伊豆をつくる。

100万年のはじまりは達磨山。
修善寺は果てしない時を経て谷となった街。

もう山茶花(さざんか)が咲き始めた。
紅葉と、落ち葉と、赤い花。

秋も、冬も、春も共存する温かな中伊豆。

奥の院には穏やかな水神。
滝と水の聖域でもある。