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北鎌倉から江の島

九月の末、箱根の山を下りて江の島へ向かう
藤沢で乗り換えて江ノ電ルートにしようか

そんなことを考えていると乗り過ごして大船へ
急遽予定変更、とりあえず鎌倉に行ってみるか

しばらく降りていない北鎌倉で下車

さてさて、八幡宮に向かうか
それとも、銭洗弁天から由比ガ浜に向かうか

気分は鎌倉の中心地を目指す
ソフトクリームを食べながら円覚寺を通り過ぎる

まだ入ったことのない建長寺に寄ってみる
鎌倉五山の第一位だったのかと妙な感動

建長興国禅寺と書かれた三門
見事な茅葺の鐘楼
力強い気を放つ大木

好きな寺かも?

本堂には地蔵菩薩
北条氏の本拠地に招かれた中国の禅師

五色がそよ風にゆれた

本殿を先に進むと厳しさを感じる鳥居
思ったよりも急な階段を登ると半僧坊

半僧半俗の神霊ゆえに半僧坊権現と呼ばれたようだ
建長寺の鎮守として静岡の方広寺から勧請した神だ

姿絵は猿田彦命か宇迦之御魂命(稲荷伸)にも似ている

周辺を一望できる山頂は気持がよい
天狗界に守られし鎌倉の要でもある

巨福山建長寺を後にして先には鶴ヶ丘八幡宮
いつも通りお参りして階段を下ると輝く太陽

鎌倉駅から江ノ電で江の島へ
沈みゆく夕日に富士山

江島神社の三宮にご挨拶して岩場へ
夕闇に釣り人は一人

腰を下ろして、少し荒い波の音を聞く
空と海と星
どこまでも、いつまでも、眺めながら

これもひとつの巨福(こふく)の秋

江の島 夏至の翌日

夏至の翌日、海が見たくなった
久しぶりに江の島

前日の強風と雨に洗われた島は美しい
紫陽花も潤い豊かに境内を飾る

日射しの戻った参道を和やかに歩む人々
麦わら帽子の女性が似合う海の観光地

2つの地盤が合体したことがわかる境
海に向かう岩場に大地の力を感じる

朱が鮮やかな中津宮
いつ来ても楽しい気持ちにさせてくれる

彫刻も色彩も見事
美と芸術の弁財天も夏を迎えた

獅子も海を見つめて喜んでいる

いつも静かで、安定感を得られる奥津宮
緑に包まれて気持ちよさそうだ

扉を開いて夏至の転換点を喜ぶ

岩屋近くまで下りてみると波は荒い
嵐の翌日のとても強い力を感じる

老舗の和菓子屋さんでは海苔羊羹
お饅頭もお薦めだ

南国風の花は咲き
女神もチャーミングに海開きを待つ

梅雨の狭間のちょっとだけ静かな時期
ゆっくりと島で時を過ごして海の力を充電

江の島 初亥の豊栄(とよさか)

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土曜日は江島神社の初亥例大祭の日
鎌倉で江ノ電を待っていると雨も上がる

秋雨に洗われた浜と島
蒸気の中に輝く光にすべてが溶ける

連休で訪れた観光客とカップル
予想を超えた好天気に顔もほころぶ

中津宮の朱に映る光
喜びの炎が踊る

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いつもは落ち着きたたずむ奥津宮
この日ばかりは狛犬も満面の阿吽

すがすがしい午後
久しぶりの秋空

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観光客で賑わう岩屋
畳岩は波が危険なので階段に鎖

慣れた場所なのでこっそり下りる
遠くで釣り人がひとり
わたしは波の来ない岩場に腰かける

けっこう海が荒れ、波音も大きい
雲はダイナミックに太陽をつつむ

目を開いてしばし
目を閉じてしばし

海の気持ちを感じていた
原初的で躍動的な力を空にも感じる

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島を下りて弁天橋
大きく開いた太陽が西から照らす

空には竜宮に向かう鶴の雲
鶴と亀がともにこの日を祝うようだ

江の島水族館の下で波と戯れる人
東南には月と火星

南の水平線の上には秋の一等星
フォーマルハウト

みな力強く、そして美しく海を照らす

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江の島は好き
15日は花火大会のようだ