強風の鎌倉 春の目覚め

新宿、東中野界隈での仕事が落ち着いた
気分転換に鎌倉に向かったのは強風の17日

鶴ヶ岡八幡宮では参道に砂煙が舞う
白旗弁天では早咲きの桜の下で旗がなびく
由比ガ浜に出ると砂の粒が顔に当たり波立つ海

季節の変わり目はいつも風が吹く
変化の知らせだ

八幡宮の花は梅から桜に移る
はやくも散り始めたものも見える

北条家を祀る宝戒寺には梅と桜が交差する
白と紅に混ざって桃色の花弁がひらり

季節を早回しにしたような感覚
落ち着く古都で鐘楼に陽は射す

どこまで冬で、どこから春
金柑の置かれた蜂蜜屋さんでソフトクリーム

小町通りをゆっくりと歩きながら変容の風
見つめる甘酒屋の豚の置物が妙に気に入った

季節の変わり目に、いつもと違う場所に出かけると
ちょっと不思議なイメージの風に出会える

浜では、砂だらけ、塩だらけ
眼鏡も曇って、さまざまな印象だけが頭をめぐる

鎌倉は好き 力強い春だ